最古の絨毯
 絨毯は、はるか紀元前から存在し、遊牧民地帯の生活の中から徐々に今日のような形態に発展してきたものと思われます。しかし、その起源については諸説があって定かではありません。
これまで知られている最古の例は、南シベリアでシジア国の首長の墓から氷づけになって見つかったもので、紀元前5世紀に織られたものと推定されています。現在はレニングラードのエルミタージュ美術館に所蔵されています。

パジリク絨毯
ペルセポリス

絨毯の最盛期
 16世紀から17世紀にかけてのサファビー朝ペルシアの時代は、伝統的なペルシア文化の復興が図られた時代で、様々な分野の様々な芸術がその最盛期を迎えました。
絨毯も例外ではなく、各地で盛んに製作され、今日、世界の博物館・美術館に展示されている名品と言われる絨毯は、ほとんどこの時代のものだといわれています。
特にシャー・アッパース帝の治世には、数多くの絨毯工房が各地で新設され、絨毯芸術はその頂点に達し、清妙典雅な絨毯が数多く製作されたと伝えられています。


イマーム宮殿


日本と絨毯

 我が国に伝来した絨毯に関する最も古い文献は「魏志倭人伝」で、魏の明帝が邪馬台国の女王卑弥呼に朝貢の答礼として、絨毯と思われる敷物を贈ったことが記されています。
また遣唐使によってもたらされた工芸品の中には花氈(かせん)と呼ばれる美しいフェルトが含まれ、今も正倉院宝物として残されています。
絨毯が本格的に入って来たのは、17世紀以降で、富や材を誇った豪商たちに、異国趣味豊かな文物として、好んで買い求められたといわれます。
これらの絨毯は、古都、京の夏を彩る祇園祭の山鉾の掛装にも用いられています。また、京都の高台寺には豊臣秀吉が愛用したと伝えられる、ペルシャ絨毯製の陣羽織が残っています。

祇園祭の山鉾 豊臣秀吉の陣羽織

 
 

 
 
EditRegion1